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【大分】新提案!大分&別府で巡る「建築」&「アート」の旅 〜別府市編〜

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大分市&別府市の「建築」と「アート」を巡る旅の別府市編。
年間約800万人が訪れる世界屈指の温泉観光都市別府。
温泉の魅力に加え、「アート」という新たなる要素を手にしたきっかけが、2009年に別府の町全体を舞台にした現代芸術祭「別府現代アートフェスティバル〈混浴温泉世界〉」でした。

これを皮切りに、同イベントは2012年、2015年にも開催され、以降、別府には「アートの町」という印象が強くなりました。アーティストの方が移住したり、古い建物をリノベーションして個性的なお店が増えるなど、今の別府は、アートで溢れる町に変貌しています。

※この記事は2022年4月時点での情報です。休業日や営業時間など最新の情報は、各施設・店舗へお問い合わせください。

アーティスト・クリエーターの制作アトリエ空間「清島アパート」。

「別府現代アートフェスティバル2009〈混浴温泉世界〉」で、「わくわく混浴アパートメント」の会場として使われ、会期終了後は「BEPPU PROJECT」がアーティストの活動支援の一環として運営している古いアパート。
戦後すぐに建てられた元下宿アパートで、3棟22室からなります。現在は9名のアーティストが在住中。

東 智恵(ひがし ともえ)さんのアトリエ。何層にも重なったレイヤーの中の色やモチーフを通して、自身の経験や想いを絵で表現。
大平由香理さんのアトリエ。砂と顔料を使ったダイナミックな風景画を描き出す日本画家。
森本凌司さんのアトリエ。糸を用いた表現を行い、関係性や境界、距離をテーマに作品を制作。


全国各地から集まるアーティストやクリエーターの制作の現場、日常を見ることができます。
見学を希望される方は下記HPを参照に。

清島アパート

[TEL]0977-22-3560
[住所]大分県別府市末広町2-27
[見学について]下記HPより見学希望日の2日前までに申し込み
[アクセス]JR別府駅より徒歩10分、東九州道別府ICより20分
[駐車場]なし
「清島アパート」の詳細はこちら

カレーの街・別府で出会った「記憶」に残る創作カレー「BASARAHOUSE」。

別府市は温泉観光地としての顔はもちろん、国際交流も盛んです。別府にある大学の影響もあり、多くの留学生らが別府に居住しています。そのため食も国際色が豊かになり、アジアングルメ店が多数あります。
中でも多いのがカレー店。最近では「カレーの町・別府」と称されるほど。そんな中、古い建物の魅力をそのままに、レトロだけど新しい空間でカレーを提供しているのがこちらのお店です。

築はおおよそ80年。貸席からクリーニング店を経て、2018年に現在のお店「BASARAHOUSE」になりました。

空き家物件をリノベーションしているお店だけあって、味わいのある空間がステキ。もともとあったベニヤ板を剥いだら、ピンクの土壁が下から出てきたそう。

店主は「たべもの建築家」として活躍する宮川さん。熊本県天草出身で、東京造形大学卒業後、まちづくりプロジェクトに参加していたことを機に別府市へ移住。大学で建築を学び、別府で街や古い建物、人々の記憶に触れ、食を通して空間をつくる「たべもの建築家」として活動しています。別府市内では4つのお店をオープンさせてきました。

たべもの建築家のコンセプトは「記憶」。記憶を刺激するように、宮川さんの作る料理は、色彩や味覚、香りを通じて記憶や感情を刺激するスパイスカレーを提供しています。
写真は3種盛り1500円。4〜5種類のカレーから好きなカレーを3種類選べます。撮影時はポークバサラ、白いキーマ、ビーツカレー。味わい、見た目のインパクトなど、どれも鮮明な「記憶」として旅の良い思い出に。

BASARA HOUSE(バサラハウス)

[TEL]070-2304-5195
[住所]大分県別府市北浜3-2-2
[営業時間]11時〜15時(木〜日のみ営業)
[定休日]なし
[料金]入館料無料
[アクセス]JR別府駅より徒歩7分、東九州道別府ICより20分
[駐車場]なし
「BASARA HOUSE」の詳細はこち
「BASARA HOUSE」のSNSはこちら

絶景・温泉・空間・アートを楽しめるリゾートホテル「GALLERIAMIDOBARU」。

(写真:浅野 豪 写真提供:GALLERIA MIDOBARU)

2020年12月に開業した、大分県初で唯一のライフスタイルホテル。
地元別府の企業が運営するホテルだけに、「温泉観光都市別府」という価値観は大切にしつつ、そこに「アート」をコラボさせ、新しい世界観を提案。
簡単にいうと、美術館みたいなホテルなんです。館内のあちこにアート作品が点在。写真のように客室にも作品が展示されています。

ホテル開業にあたって、コンセプト立案やアートキュレーションなどは、地元のアートNPO「BEPPU PROJECT」が担当。別府や大分にゆかりのあるアーティストたちの作品を宿泊しながら鑑賞なんて、今までの別府温泉にはなかったコンテンツです。

12組のアーティストたちがこのホテルのために制作したアート作品は、計28点にも及びます。その中からいくつかご紹介します。

まずはロビー・レセプションエリアにある作品から。エントランスの扉を開くと、最初に目に飛び込んでくるのがこの景色とアート作品。まさにホテルの「顔」ともなる空間には、大巻伸嗣の「Gravity and Grace-ゆだま-」が展示されています。
別府の歩みを象徴する風景が刻まれた光の彫刻が、時間や光の変化によって見るたびに異なる表情を見せてくれます。

こちらのロビー・レセプションエリアにある作品。西野壮平「Diorama Map “Beppu”別府温泉世界地図」。実はこれ、写真のコラージュなのです。
作者の西野さんが1カ月以上別府に滞在中、100カ所以上の温泉を巡り、出会った人や風景などを撮影した写真です。使っている写真の数は1万5000枚!

3よ〜く見るとほら、上の高崎山には、お猿さんの写真がコラージュされているの、分かりますか?

1階から2階へ続く壁に展示されているのは、鈴木ヒラク「ゆらぎから光へ」。別府の湯けむりをイメージした作品。高さ4m94cm、幅3m74cm。作者はここで作品を仕上げ、その後に階段が設置されたんだとか。

2階の「HOT SPRING BAR」にある作品。草本利枝「Another Water」。別府出身の写真家。写真はカラフルな地獄!地獄とは温泉噴出口のことで、100℃前後の噴気や熱湯、熱泥が地面から噴出し、幻想的な光景を造りだしているのです。地獄がこんなに美しいなんて!知っているようで知らない別府を見ることができます。

1階テラスにある作品。青木美歌「Fluidity」。青木さんはガラス作家。別府の温泉の結晶をイメージして作られたそうです。


長1階テラス。中山晃子「Medium」。鬼石坊主地獄の湧き上がる泥をハイスピードカメラで撮影した映像作品です。配まるで生き物のように動いていく様を、スロー再生や逆再生で表現。ずっと見ていたくなる衝動に駆られます。

また、館内のあちこちに展示されているのがオレクトロニカの「もう一つの風景」。
熊本と大分県出身の男性2人組のユニットで、初めて別府を訪れる旅人の気持ちになって、作品を作ったそうです。オレクトロニカの作品は館内に複数あり、中には別府石と呼ばれる地元の石を使っている作品もあります。


そして最後に紹介するのが3階のレストランにあるこちらの作品。島袋道浩「イワオ」です。
まさか作品と一緒に食事を楽しめるなんて!!
自身の旅の経験から、食事シーンも明確に思い出せるようにと作られた作品です。「そういえば、別府で岩と一緒にご飯食べたよね〜」と思い出せるのがいいですよね。こちらの作品は、ホテル建設の際に地中から出てきた岩を使っています。

レストランでの朝食。ぜひ作品「イワオ」と一緒に!
ホテルの客室。自然光があふれんばかりに降り注ぐ、明るい客室。目の前には別府市街地と別府湾を一望できる好ロケーション。室内は47.43㎡と広々。

各客室に専用の温泉付き。湯は硫黄泉で、加温・加水なしの源泉掛け流し。絶景を眺めながら、良泉をとことん堪能できます。

(写真:浅野 豪 写真提供:GALLERIA MIDOBARU)

ホテルは5階建て。建物全体がアート作品のような造りです。場所は別府八湯の一つでもある堀田温泉エリアにあり、断層崖の上に佇みます。
建築を手がけたのは、大分を拠点に活躍する建築事務所DABURA.m。コンクリート壁を格子状に組み合わせた造りが特徴。客室は全35室。全室別府湾ビューの絶景と堀田温泉掛け流しのお風呂付きです。

GALLERIA MIDOBARU(ガレリア御堂原)

[TEL]0977-76-5303
[住所]大分県別府市堀田6組
[チェックイン/アウト]15時〜22時/〜11時
[料金]1泊2食3万円〜
[アクセス]東九州道別府ICより3分
[駐車場]40台
「GALLERIA MIDOBARU」の詳細はこちら

宿泊した翌日は別府をぶらり町歩き。散歩中に見つけた「アート」な別府。

JR別府駅からスタート。
まずはJR別府駅前にある「別府観光の生みの親」こと、油屋熊八氏の像。マント姿に両手を高く揚げたひょうきんポーズは、天国から別府に降り立った瞬間を表現しているそう。ここでは油屋熊八氏と同じポージングでぜひ写真を!

↓徒歩2分

別府駅前通り沿いにある「駅前高等温泉」。大正洋館風の外観が印象的な、町の共同浴場。温泉は「あつ湯」と「ぬる湯」の2種類。

「駅前高等温泉」の裏には駅前町公民館があります。別府の共同浴場の特徴の1つがこれ。公民館と一体型になっているのです。このことから昔から町の人にとっては、温泉がコミュニティの場所であることが分かります。

別府の町にはこんな細い路地があちこちに!

↓徒歩3分

築100年の長屋を改装したセレクトショップ「SELECT BEPPU(セレクトベップ)」。

店内には竹工芸や温泉石鹸、器、アクセサリー、手ぬぐいなど、別府土産が揃っています。
2階には台湾のアーティストのマイケル・リンのふすま絵を展示。
SELECT BEPPU(セレクトベップ)

[TEL]0977-80-7226
[住所]大分県別府市中央町9-34
[営業時間]11時〜18時
[定休日]火
[アクセス]JR別府駅より徒歩10分、東九州道別府ICより20分
[駐車場]なし
「SELECT BEPPU」の詳細はこちら

↓徒歩4分

別府のシンボル的存在。地元民に愛される共同浴場。
創設は1879(明治12)年。風格のある唐破風造の建物は、1938(昭和13)年に建て替えられたもの。入り口の赤いポストや、館内の天井の高いロビーなど、随所に昭和感が漂う。中は半地下形式の浴場があり、熱めの湯が注がれる。

竹瓦温泉

[TEL]0977-23-1585
[住所]大分県別府市元町16-23
[営業時間]普通浴6時30分〜22時30分、砂湯8時〜22時30分(最終受付21時30分)
[定休日]第3水(祝日の場合翌日)
[入浴料]普通浴大人300円、小学生100円、砂湯1500円(6歳以上入浴可)
[アクセス]JR別府駅より徒歩10分、東九州道別府ICより20分
[駐車場]なし
「竹瓦温泉」の詳細はちら